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③リタイア層(60歳代〜)の活用法 〜その3 

 

贈与資金の受け皿として活用

 

 

■贈与と組み合わせて活用したい

 

20151月以降、相続税の基礎控除額(非課税枠)が以前の「5000万円+1000万円×相続人の数」から、「3000万円+600万円×相続人の数」に引き下げられました。

 

以前なら課税対象ではなかった人も、相続税を支払う可能性が出てきています。

 

そこで、生きているうちに子供や孫に少しずつ資産を贈与し、相続時の財産を減らしておこうと考える人も増えているようです。

 

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NISA20歳以上で日本に居住していれば誰でも口座を開くことができ、19歳以下であってもジュニアNISAを利用できるようになったので、リタイア世代が子供や孫に贈与した資金を、それぞれのNISAやジュニアNISAの口座で運用するということが考えられます。

 

資金を贈る側、受取る側を合わせれば、あらゆる世代に考えられる活用法ともいえるでしょう。

 

一般的な贈与の場合、基礎控除(毎年110万円)の範囲内であれば贈与税がかかりません。

 

仮に、2人の子供に毎年100万円ずつを5年間贈与し、その資金がNISA口座で運用されていけば、合計で1000万円の資金を非課税で移転でき、運用益にも税金がかからずに済むわけです(ただし、実際に行う場合には、まとまった資金の贈与と認定されないように、毎年の贈与金額を少しずつ変更するなどの工夫が必要になるかもしれません)。

 

子供や孫の世代では、資産形成を目的とした積立て形式での長期運用が最も効果的と考えられ、この場合には複利効果を高めるためにも、できるだけ分配金を出さないタイプのファンドで、将来の成長が期待できる投資対象に投資を行うタイプのものが有力な候補になるでしょう。

 

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③リタイア層(60歳代〜)の活用法 〜その2

 

インフレ等に備える「残す資金」の運用口座として活用

 

リタイア後の家計にとって、最大の敵は「インフレ」といえるでしょう。

 

現役世代ならば、物価の上昇に合わせて給料もある程度上がることが期待できるでしょうが、公的年金の支給額は増えにくい仕組みになっている上に、保有している資産の価値が物価の上昇と共に低下していくことになるからです。

 

NISAの活用法(6)_1.bmpそこで、将来のインフレへの対策として、特に使用する予定のない余裕資金(残す資金)の一部で、物価上昇時に価格が上昇する傾向のある金融商品をNISA口座で毎年120万円分ずつ購入し、将来のインフレに備える保険的な位置付けで保有し続けるという方法が考えられます。

 

長期的にはインフレ抵抗力があるといわれる代表的な金融商品に株式がありますが、個別銘柄の株式はどうしても値動きが大きくなりがちなこともあり、投資するのに躊躇してしまう人も少なくないでしょう。

 

 

インフレ対策としての運用の目的は、資産を大きく増やすことではなく、あくまでも保有資産の価値を保全することですから、リタイア世代やプレリタイア世代では、複数銘柄の株式をある程度組み入れたバランス型のファンドや、インフレ時の通貨価値の下落に備えられる外貨建ての債券やREITで運用されるファンドなどが有力な選択肢になるでしょう。

 

幸いにしてインフレが発生しなければ、もともと「残す資金」の一部のはずなので、そのまま次世代に継承してもらえばいいと思います。

 

 

なお、長期間の運用を行う場合には複利運用が効率的といえるため、できれば分配金を出さないタイプのファンドで、ロールオーバーしながら10年以上運用を継続すれば、インフレに対する保険としての効果をより期待できるでしょう。

 

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③リタイア層(60歳代〜)の活用法

 

「ゆとり資金(受取りたい資金)」の個人年金商品での活用

 

毎月の生活費の不足分やお小遣いを貯蓄から取り崩している、という人も少なくないようです。

 

そんな人には、NISA口座で分配型のファンドを購入し、運用しながら毎月分配金を受取っていく、という活用法が考えられます。

 

NISA口座でファンドを購入すれば、本来受取る分配金にかかる20.315%の税金は一切かかりません。

 

特に定期的な分配金を個人年金代わりにしたいという、リタイア後の世代のニーズに対応する活用法といえるでしょう。

 

 

ご夫婦お2人で毎年120万円ずつ分配型のファンドを購入していけば、最大で投資元本1200万円分のファンドから、非課税で分配金を受取ることができるわけです。

 

例えば、NISA口座で分配型ファンドを120万円分購入し、毎月5000円の分配金(普通分配金のみ)を受取る場合、分配金がずっと変わらないとすれば、非課税期間の5年間の合計で、6万円強の税金を払わずに済みます。

 

お2人で5年間継続して毎年120万円分ずつ購入していけば、そのメリットは大きくなります。

 

 

ただし、注意したい点があります。

 

投資家が受取る分配金には、税金がかかる「普通分配金」と、税金がかからない「特別分配金」の2種類があります。

 

税金がかからない分配金とはどういうものでしょう。

 

 

投信は値動きのある商品で運用するため、投資対象の価格が下がり、信託財産(投資家から集めたお金)の評価額が小さくなっている(=基準価額が下がっている)ときに分配金を払い出すと、購入時の基準価額(個別元本)によっては、当初の投資資金の一部が払い戻されるということが起こります。

 

この部分が特別分配金、または元本払戻金と呼ばれるものです。

 

自分が出したお金が戻ってくるだけなので、収益とはみなされず、税金はかかりません。

 

 

そのため特別分配金には元々税金はかからず、非課税のメリットを活かすことができません。 

 

値動きの大きめな商品は、安定的に高額の普通分配金を払い出すことが難しいと考えられるため、毎月必要とする分配金の金額にもよりますが、一般的にはNISA口座で毎月分配型のファンドを購入する場合には、値動きが小さめの、普通分配金を中心に払い出すタイプのものを選ぶ方が無難といえるでしょう。

 

 

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②プレ・リタイア層(50歳代)の活用法 〜その2 

 

老後資金として「残す資金」の運用口座として活用

 

50歳代で、ある程度まとまった資金を保有している場合、リタイアに向けてその資金を増やす目的で、NISA口座を活用することが考えられます。

 

 

収益性が高い運用商品の代表は株式でしょうが、収益性が高い分、リスク(ブレ幅)も大きくなります。

 

ある程度まとまったお金の長期的な運用では、できるだけブレを抑えた運用の方が効率的といえます(入門講座⑤:「何故分散投資を行うべきなのか?」ご参照)。

 

そこで、株式とは値動きの異なる債券やREITなども組み入れた、ポートフォリオ運用を行っていく方がいいでしょう。

 

NISAの活用法(4).jpg_2.PNG値動きが異なるアセットクラスのファンドを組み合わせて保有する方法のほか、それらをあらかじめ組み合わせてあるバランス型ファンドを購入する方法もあります。

 

バランス型ファンドはファンド内でリバランスが行われるため、売却した分の非課税枠の再利用ができず、リバランスを実行しにくいNISA口座で長期間のポートフォリオ運用を行うのには、適したタイプのファンドといえるでしょう。

 

 

バランス型ファンドには、国内の株式や債券だけで運用を行うもの、海外の株式や債券、さらにREIT等を組み入れているもの、株式の比率が高いもの、債券の比率が高いもの、また組み合わせる比率を変更するもの、変更しないものなど、さまざまなタイプのものがあります。

 

具体的な商品選択では、自分がどれくらいのリスク(ブレ幅)なら耐えられるか(リスク許容度)、どの程度の収益率を目標とするか(目標収益率)などの他、シャープレシオなどの指標を用いて運用効率が高いと考えられるファンドを選択することが重要でしょう。

 

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②プレ・リタイア層(50歳代)の活用法 

 

老後資金作りの積立てに活用

 

NISA口座での積立は、若い世代だけに向いているわけではありません。そろそろリタイア後の生活が気になり始める50歳代にもお薦めします。

 

 

50歳代になると、子育てが一段落し、退職までの期間で老後資金を作りたいという人たちも多くなるでしょう。

 

積立投資なら、株価の水準や相場動向などにとらわれずに、手軽に始めることができるので、投資や運用の経験があまりない人に適した投資法といえます。

 

 

リタイア後の資金作りを行いたい人は、ある程度経済的な余裕ができたら、NISA口座での積立投資をとにかく早めにスタートしましょう。

 

というのも、運用期間が長ければ長いほど複利効果が高まるからです。

 

例えば、毎年100万円ずつ10年間投資し、年3%で運用した場合、単利運用(分配金等を受け取るケース)と複利運用(分配金等を再投資するケース)では、下図のとおり複利運用の方が最終的に15万円ほど資金が増えます。

 

「10年で15万円しか変わらないのか」と思われるかもしれませんが、投資元本が大きくなり、運用期間が長くなるほど差が拡大していくため、30年後には505万円もの差が生じます。

 

NISAの活用法(3).bmpのサムネール画像のサムネール画像FPアソシエイツ&コンサルティング㈱が作成

 

住宅ローンや子供の教育費の負担から解放され、NISA口座でご夫婦が毎月10万円(2016年から年間投資上限が120万円になります)ずつ積立てられるというような状況であれば、5年間で約1,200万円(2016年からスタートした場合)の非課税投資ができます。

 

 

50歳代になってからの老後資金づくりが目的だと、毎月の投資金額が大きくなることもあって、20〜40歳の資産形成層の場合のようにハイリスクタイプの商品に投資する気になりにくい方も多いでしょう。

 

そんな場合には、分配金をできるだけ出さずに複利運用が行われるミドルリスクタイプの商品の活用を考えましょう。

 

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