日本経済新聞 電子版
2011年8月、9月 福田啓太
住宅ローン金利の選択は
A.住宅ローンの「変動金利」は短期金融市場の動向が反映される「短期プライムレート」(1年未満の優良企業向け最優遇貸出金利)に連動し、「固定金利」は長期債の利回りの影響を受ける「長期プライムレート」(1年以上の優良企業向け最優遇貸出金利)を参考にして決められます。そのためスタート時点では変動金利型の方が金利は低めに設定されます。
過去10年を見ると、国内の金利はほとんど上昇しなかったため、変動金利型を選択した方が有利な結果となっています。
しかし、日本が輸入に頼っているエネルギーや食料の価格高騰によりインフレが引き起こされたり、世界経済の立ち直りと共に日本の景気も回復に向かえば、金利の上昇は避けられないでしょう。
単純化した例として、期間30年、元利均等払いで3000万円の住宅ローンを組んだ場合、変動金利型の金利が当初5年間は1%、6年目から2%、11年目以降4%に上昇したとすると、全期間2.5%の固定金利型より返済総額は80万円ほど多くなります。
30年という長期間の金利動向を予測するのは不可能です。そこで、変動金利型と固定金利型を併用する、あるいは金利が上昇を始めたら変動金利型から固定金利型に乗り換えるなどの対応が考えられます。ただし、金利は急激に上昇する傾向があり、常に注意をしておく必要があります。
(FPアソシエイツ アンド コンサルティング 福田啓太)
過去10年を見ると、国内の金利はほとんど上昇しなかったため、変動金利型を選択した方が有利な結果となっています。
しかし、日本が輸入に頼っているエネルギーや食料の価格高騰によりインフレが引き起こされたり、世界経済の立ち直りと共に日本の景気も回復に向かえば、金利の上昇は避けられないでしょう。
単純化した例として、期間30年、元利均等払いで3000万円の住宅ローンを組んだ場合、変動金利型の金利が当初5年間は1%、6年目から2%、11年目以降4%に上昇したとすると、全期間2.5%の固定金利型より返済総額は80万円ほど多くなります。
30年という長期間の金利動向を予測するのは不可能です。そこで、変動金利型と固定金利型を併用する、あるいは金利が上昇を始めたら変動金利型から固定金利型に乗り換えるなどの対応が考えられます。ただし、金利は急激に上昇する傾向があり、常に注意をしておく必要があります。
(FPアソシエイツ アンド コンサルティング 福田啓太)