Ｑ．購入しようと思っていた投信が販売停止になったのですが、どうしてですか。

Ａ．投信の販売が停止される理由には、解約による資金の流出で運用の継続が難しくなった場合や、逆に資金が集まりすぎて、投資方針に沿った運用ができない場合などが考えられます。
　このところ、日本の株式や不動産投資信託（J-REIT）に投資を行う投信などが相次いで販売停止になっている理由は、主に後者と考えられます。
通常、投信の設定時に投資家から集める信託金の限度額が決められ、その金額の範囲内で運用が行われます。昨年末以降、安倍新首相の政策への期待や、日銀によるETF（上場投信）、J-REIT等の買入れ枠拡大の決定を受けて、株式やJ-REITの価格が急騰した結果、それらに投資する投信の資産総額が押し上げられました。さらに、購入希望者が増え、新規資金が流入したため、信託金の限度額を越えてしまった投信が続出したようです。
なお、販売停止になると、新たな資金は当面受け入れられませんが、運用は継続されます。今後、株式やJ-REITの価格が下落し、信託金の限度額を下回ったり、信託金の限度額が引き上げられるような場合には、販売が再開される可能性もあります。
　（ＦＰアソシエイツ　アンド　コンサルティング　神戸　孝）