Ｑ．スマートベータ指数とはどういうものですか。
掲載紙：
5月1日　山陰中央新報
5月7日　北海道銀行
5月11日 埼玉新聞

スマートベータ指数は、従来からある市場全体のリターンを表わす東証株価指数（TOPIX）のような指数とは異なり、配当利回りや株価の変動率など、特定の要素に着目した新しいタイプの指数です。運用会社や指数算出会社などが、従来型の指数を上回る成績を目指して、独自に特定の戦略に基づいて開発しています。
例えば、長期に高配当を継続している銘柄のみで構成する指数や、ファンドのリスクを一定以下に抑えるように構成比率を決定する指数、経営効率が高い銘柄や割安と考えられる銘柄だけで構成される指数など、いくつかの種類があります。
日本取引所グループ（JPX）が算出する「JPX日経400」も、自己資本利益率（ROE）が高く、経営が効率的な銘柄を中心に構成されていますので、スマートベータ指数の一つと考えられます。
　JPX日経400に連動するように運用を行う投資信託やETF（上場投資信託）は、従来型の指数への連動を目指す「パッシブ運用」と、銘柄選択や売買タイミングの取り方などで従来型の指数を上回る運用を目指す「アクティブ運用」との中間的な存在といえるでしょう。
　欧米ではすでにスマートベータ指数を採用するファンドが多数設定されており、日本でも今後普及していくことが予想されています。
（ＦＰアソシエイツ　アンド　コンサルティング　神戸　孝）