共同通信配信 「経済ウイークリーマネードクター」
2008年2月配信 神戸 孝
新興国債券ファンド
Q. 金利が高い新興国通貨建て債券ファンドに投資する際の注意点は?
A. トルコのトルコ・リラ、ブラジルのレアル、南アフリカのランドなど新興国の通貨建て債券に投資する投資信託が人気です。高い分配金に魅力を感じる投資家や、米国のサブプライム住宅ローン問題などを受け新しい投資先を求める投資家もいます。
最近は新興国の現地通貨建ての国債で運用するタイプのファンドが増えているようですが、安定的な資産運用を目指す場合にはこのタイプのファンドは資産のごく一部を投資する程度にとどめるべきです。
新興国の債券への投資には、高利回りや為替差益が期待できますが、同時に国債であっても大きなリスクが存在します。流通量が少ない通貨の為替相場は、投機筋の動きなどの短期的な需給関係により大きく変動します。通貨によっては、日本の株価のブレ幅よりも変動幅が大きくなることが珍しくありません。
資産運用の王道である「分散投資」で、債券に投資する意味は、利益の獲得以上に「損失の軽減」にあります。株式での運用が不調なときに損失が膨らまないように下支えしてくれるという役割です。分散投資の主要投資先としては安定的な値動きが期待できる先進国の債券を中心に考えるべきでしょう。
A. トルコのトルコ・リラ、ブラジルのレアル、南アフリカのランドなど新興国の通貨建て債券に投資する投資信託が人気です。高い分配金に魅力を感じる投資家や、米国のサブプライム住宅ローン問題などを受け新しい投資先を求める投資家もいます。
最近は新興国の現地通貨建ての国債で運用するタイプのファンドが増えているようですが、安定的な資産運用を目指す場合にはこのタイプのファンドは資産のごく一部を投資する程度にとどめるべきです。
新興国の債券への投資には、高利回りや為替差益が期待できますが、同時に国債であっても大きなリスクが存在します。流通量が少ない通貨の為替相場は、投機筋の動きなどの短期的な需給関係により大きく変動します。通貨によっては、日本の株価のブレ幅よりも変動幅が大きくなることが珍しくありません。
資産運用の王道である「分散投資」で、債券に投資する意味は、利益の獲得以上に「損失の軽減」にあります。株式での運用が不調なときに損失が膨らまないように下支えしてくれるという役割です。分散投資の主要投資先としては安定的な値動きが期待できる先進国の債券を中心に考えるべきでしょう。