共同通信 『経済ウィークリー』
2014年10月号 �檀�孝
遺言以外の財産継承は？
Ｑ．遺言書を作らなくても、希望通りに財産を残すことができるそうですが、どういう方法ですか。
11月17日 西日本新聞（夕刊）
11月2日 山陰中央新聞
10月31日 下野新聞
Ａ．厳格な様式が規定されている遺言を作成しなくても、財産を希望通りに継承させる方法としては、遺言代用信託があります。文字通り、遺言に代わって用いられる信託で、委託者と受託者との間で信託契約を結ぶことで効力が発生します。
例えば、信託銀行を受託者、妻や子を受益者として信託を設定することで、自分（委託者）の葬儀費用を妻が一括で受取れるように、また残された妻子の生活費が定期的に支払われるように、生きている間に準備しておくことができます。
通常、遺産分割協議が済むまでは亡くなった人の預金の引出しはできませんが、遺言代用信託は分割協議の対象とはならず、死亡診断書や通帳、受取人の印鑑・身分証明書を用意するだけで引出しが可能です。手数料については、信託設定時、信託期間中とも管理報酬を無料とする信託銀行もあり、事前に確認するといいでしょう。
近年では、事業（株式）や不動産を特定の人に継承させたいというケースなどにも活用されているようです。ただし、信託により法定遺留分（民法上、法定相続人に保障されている相続財産の一定割合）が侵害されることになった場合、侵害された相続人は財産の返還を請求できるため、配分割合には配慮が必要です。
（ＦＰアソシエイツ アンド コンサルティング 神戸 孝）
11月17日 西日本新聞（夕刊）
11月2日 山陰中央新聞
10月31日 下野新聞
Ａ．厳格な様式が規定されている遺言を作成しなくても、財産を希望通りに継承させる方法としては、遺言代用信託があります。文字通り、遺言に代わって用いられる信託で、委託者と受託者との間で信託契約を結ぶことで効力が発生します。
例えば、信託銀行を受託者、妻や子を受益者として信託を設定することで、自分（委託者）の葬儀費用を妻が一括で受取れるように、また残された妻子の生活費が定期的に支払われるように、生きている間に準備しておくことができます。
通常、遺産分割協議が済むまでは亡くなった人の預金の引出しはできませんが、遺言代用信託は分割協議の対象とはならず、死亡診断書や通帳、受取人の印鑑・身分証明書を用意するだけで引出しが可能です。手数料については、信託設定時、信託期間中とも管理報酬を無料とする信託銀行もあり、事前に確認するといいでしょう。
近年では、事業（株式）や不動産を特定の人に継承させたいというケースなどにも活用されているようです。ただし、信託により法定遺留分（民法上、法定相続人に保障されている相続財産の一定割合）が侵害されることになった場合、侵害された相続人は財産の返還を請求できるため、配分割合には配慮が必要です。
（ＦＰアソシエイツ アンド コンサルティング 神戸 孝）
