共同通信配信 「経済ウイークリーマネードクター」
2009年3月配信 神戸 孝
劣後債とは何ですか?
Q. 高利回りといわれる劣後債とは、どのような債券ですか?
A. 劣後債は、通常の債券などよりも元利金の支払いが後順位となる債券です。債券を発行している企業が倒産した場合、企業は通常の債券などの弁済から行い、劣後債は後回しとなるので、満額弁済されない可能性が相対的に高くなります。そのかわり、通常の債券よりも利率が高いというメリットがあるわけです。
金融危機で機関投資家からの資金が集まりにくくなり、資金の調達先を広げるために個人向けの劣後債を発行する企業が増えてきました。個人投資家にとっても、株価の低迷や円高が続く中、比較的安全性が高く好金利の劣後債は魅力的な投資対象の1つといえます。
信用リスクが高い劣後債への投資では、金利の水準だけを比較するのではなく、格付けなどを参考に、できるだけ信用力の高い企業のものを選ぶことが大切です。
また、通常の債券と同様、市場金利が上昇すると、発行済みの劣後債の価格が低下するという金利変動に伴う価格変動リスクがあります。
なお、劣後債は発行体の意向で満期前に繰上償還されるのが一般的で、必ずしも満期まで高金利を得続けられるとは限らないことを知っておくことが必要です。
A. 劣後債は、通常の債券などよりも元利金の支払いが後順位となる債券です。債券を発行している企業が倒産した場合、企業は通常の債券などの弁済から行い、劣後債は後回しとなるので、満額弁済されない可能性が相対的に高くなります。そのかわり、通常の債券よりも利率が高いというメリットがあるわけです。
金融危機で機関投資家からの資金が集まりにくくなり、資金の調達先を広げるために個人向けの劣後債を発行する企業が増えてきました。個人投資家にとっても、株価の低迷や円高が続く中、比較的安全性が高く好金利の劣後債は魅力的な投資対象の1つといえます。
信用リスクが高い劣後債への投資では、金利の水準だけを比較するのではなく、格付けなどを参考に、できるだけ信用力の高い企業のものを選ぶことが大切です。
また、通常の債券と同様、市場金利が上昇すると、発行済みの劣後債の価格が低下するという金利変動に伴う価格変動リスクがあります。
なお、劣後債は発行体の意向で満期前に繰上償還されるのが一般的で、必ずしも満期まで高金利を得続けられるとは限らないことを知っておくことが必要です。