共同通信配信 「経済ウイークリーマネードクター」
2010年9月配信 福田啓太
デフレ時の資産運用は?
Q. デフレ時の資産運用のポイントを教えてください。
A. デフレは物価が継続的に下落していく状態です。物が安く買えると喜ぶ消費者も多いようですが、実は経済全体にとって、また運用環境としてもあまりうれしい状態ではありません。
物が安くしか売れないということは、それをつくる会社の業績が伸びず、そこで働く人の給料は抑えられてしまうため、さらに物を買わなくなり、経済活動は停滞していきます。企業業績の伸び悩みから、一般にデフレ時には株式市場は低迷する傾向があります。
経済活動を活発にしようと、国は金利を低下させようとします。金利が下がると、債券の価格は逆に上昇するため、債券をすでに持っている人には有利に働きますが、これから購入する場合には、利息が以前より少ししかもらえないことになります。
デフレ時には、物の価値が低下していく一方で、お金の価値は上昇していきます。したがって、資産全体に占める現金の比率を高めにしておく方がいいでしょう。
また、現在のような円高傾向が続いた場合、デフレ対策のひとつとして円安を目指した金融政策が採られることも考えられます。為替差益に加えて、日本に比べれば諸外国ではまだ金利が高めということもあり、外貨投資も一つの選択肢といえるでしょう。
A. デフレは物価が継続的に下落していく状態です。物が安く買えると喜ぶ消費者も多いようですが、実は経済全体にとって、また運用環境としてもあまりうれしい状態ではありません。
物が安くしか売れないということは、それをつくる会社の業績が伸びず、そこで働く人の給料は抑えられてしまうため、さらに物を買わなくなり、経済活動は停滞していきます。企業業績の伸び悩みから、一般にデフレ時には株式市場は低迷する傾向があります。
経済活動を活発にしようと、国は金利を低下させようとします。金利が下がると、債券の価格は逆に上昇するため、債券をすでに持っている人には有利に働きますが、これから購入する場合には、利息が以前より少ししかもらえないことになります。
デフレ時には、物の価値が低下していく一方で、お金の価値は上昇していきます。したがって、資産全体に占める現金の比率を高めにしておく方がいいでしょう。
また、現在のような円高傾向が続いた場合、デフレ対策のひとつとして円安を目指した金融政策が採られることも考えられます。為替差益に加えて、日本に比べれば諸外国ではまだ金利が高めということもあり、外貨投資も一つの選択肢といえるでしょう。