共同通信 『経済ウィークリー』
2012年9月26日 福田 啓太
毎月分配型投信の注意点
Q.毎月分配金を出す投信を持っていますが、元本の払戻し部分が大きいと聞きました。売った方がいいでしょうか。
A.毎月分配型投信は年金のように毎月分配金を受け取る仕組みが人気を集めていましたが、売却時に元本を大きく下回っていることに驚いた保有者が国民生活センターに相談するなど、トラブルが増えているようです。
投信の分配金は、基本的には投資対象の証券から得られる利子・配当・値上がり益などの運用収益を原資とします。毎月分配型の投信は、運用状況の良し悪しにかかわらず毎月分配金を出すという性質を持っています。運用収益を上げていない時でも分配金を払い続けるため、元本を取り崩すという状況が起こり得ます。
ただし、分配金をどれだけ出すかは投信の特色のひとつであり、運用の巧拙とは直接関係ありません。分配金込みの運用実績を、同種の投信と比較することで良し悪しを判断すべきでしょう。
運用収益以上に払い出すことがある分配型投信の性質を理解した上で、やはり毎月分配金を受け取りたいということであれば、売却の必要はないでしょう。
売却を検討するのは、保有している投信が他の投信に比べ長期にわたって分配金込みの運用実績が劣っている場合か、あるいは、投信を保有する目的が毎月の分配金を受け取ることではなくなったときでしょう。
(FPアソシエイツ アンド コンサルティング 福田啓太)
A.毎月分配型投信は年金のように毎月分配金を受け取る仕組みが人気を集めていましたが、売却時に元本を大きく下回っていることに驚いた保有者が国民生活センターに相談するなど、トラブルが増えているようです。
投信の分配金は、基本的には投資対象の証券から得られる利子・配当・値上がり益などの運用収益を原資とします。毎月分配型の投信は、運用状況の良し悪しにかかわらず毎月分配金を出すという性質を持っています。運用収益を上げていない時でも分配金を払い続けるため、元本を取り崩すという状況が起こり得ます。
ただし、分配金をどれだけ出すかは投信の特色のひとつであり、運用の巧拙とは直接関係ありません。分配金込みの運用実績を、同種の投信と比較することで良し悪しを判断すべきでしょう。
運用収益以上に払い出すことがある分配型投信の性質を理解した上で、やはり毎月分配金を受け取りたいということであれば、売却の必要はないでしょう。
売却を検討するのは、保有している投信が他の投信に比べ長期にわたって分配金込みの運用実績が劣っている場合か、あるいは、投信を保有する目的が毎月の分配金を受け取ることではなくなったときでしょう。
(FPアソシエイツ アンド コンサルティング 福田啓太)