共同通信 『経済ウィークリー』
2012年7月号 福田 啓太
相続税の増税に注意
Ｑ．相続税の増税が始まっているようですが。
Ａ．政府は財政収支改善のための増税策として、消費税の他に相続税の改正も進めようとしています。
例えば、不動産を相続する場合、一定の要件を満たすと、相続の対象となる宅地の評価額が減額される特例（小規模宅地等の特例）がありますが、平成22年度の税制改正でその要件が大幅に厳しくなりました。具体例として、子が親の住居を相続する場合、以前であれば、子が自宅を保有し、親の住居に住まなくても宅地の200�屬良�分まで50%の軽減税率が適用になりましたが、平成22年4月1日以降の相続では、軽減税率は適用されなくなりました。
宅地の評価が高額な都市部等では、相続税が増額になるケースが増えています。
また、個人年金保険等の相続時の評価方法についても、やはり平成22年度の税制改正で変更されています。例えば、従来は確定年金の受給権の評価額を、受取期間に応じて20%〜70%に減額することができました。これが改正後は、イ）解約返戻金額、ロ）一時金で受取れる場合にはその額、ハ）年金年額に残存期間に応じた率を掛けた額のうち、いずれか多い金額で評価されることになり、減額幅が大幅に縮小されました。
社会保障と税の一体改革の中で、相続税の基礎控除の減額なども見込まれており、増税傾向は続きそうです。
（ＦＰアソシエイツ アンド コンサルティング 福田啓太）
Ａ．政府は財政収支改善のための増税策として、消費税の他に相続税の改正も進めようとしています。
例えば、不動産を相続する場合、一定の要件を満たすと、相続の対象となる宅地の評価額が減額される特例（小規模宅地等の特例）がありますが、平成22年度の税制改正でその要件が大幅に厳しくなりました。具体例として、子が親の住居を相続する場合、以前であれば、子が自宅を保有し、親の住居に住まなくても宅地の200�屬良�分まで50%の軽減税率が適用になりましたが、平成22年4月1日以降の相続では、軽減税率は適用されなくなりました。
宅地の評価が高額な都市部等では、相続税が増額になるケースが増えています。
また、個人年金保険等の相続時の評価方法についても、やはり平成22年度の税制改正で変更されています。例えば、従来は確定年金の受給権の評価額を、受取期間に応じて20%〜70%に減額することができました。これが改正後は、イ）解約返戻金額、ロ）一時金で受取れる場合にはその額、ハ）年金年額に残存期間に応じた率を掛けた額のうち、いずれか多い金額で評価されることになり、減額幅が大幅に縮小されました。
社会保障と税の一体改革の中で、相続税の基礎控除の減額なども見込まれており、増税傾向は続きそうです。
（ＦＰアソシエイツ アンド コンサルティング 福田啓太）
