共同通信 『経済ウィークリー』
2013年3月6日 神戸 孝
確定拠出年金の特徴は?
Q.会社で確定拠出年金が始まったのですが、運用の経験がなく、どの商品を選べばいいかわかりません。
A.質問者のような方が多いからか、確定拠出年金では年金資産全体の約6割が、定期預金などの元本確保型商品で運用されているようですが、実は値動きのある商品での運用に向いている制度といえます。
毎月一定の金額分の商品を積立形式で購入していくため、商品の価格が安いときには沢山買え、高いときには少ししか買えません。その結果、購入価格の平均が抑えられ、後に価格が上昇すると利益を得やすいという特徴があるからです。
たとえば、毎年10万円分ずつ当初の基準価額が1万円の投資信託を10年間継続購入したとします。前半の5年間は基準価額が毎年5%ずつ下がり続け、残りの5年間は毎年5%ずつ上がり続けたとしましょう。10年後の基準価額は9,876円になり、当初の基準価額以下ですが、購入元本の合計額の100万円は約113万円に増えている計算になります。
実際には、ある程度まとまった利益が出た時点で、一部を元本確保型の商品に移すなどの工夫も必要になるでしょうが、それも含めて確定拠出年金は、少額資金で途中での値下がりをあまり気にせずに運用のトレーニングを積める制度といえます。値動きの異なるいくつかの商品を組み合わせ、リスクを分散して運用を始めるといいでしょう。
(FPアソシエイツ アンド コンサルティング 神戸 孝)
A.質問者のような方が多いからか、確定拠出年金では年金資産全体の約6割が、定期預金などの元本確保型商品で運用されているようですが、実は値動きのある商品での運用に向いている制度といえます。
毎月一定の金額分の商品を積立形式で購入していくため、商品の価格が安いときには沢山買え、高いときには少ししか買えません。その結果、購入価格の平均が抑えられ、後に価格が上昇すると利益を得やすいという特徴があるからです。
たとえば、毎年10万円分ずつ当初の基準価額が1万円の投資信託を10年間継続購入したとします。前半の5年間は基準価額が毎年5%ずつ下がり続け、残りの5年間は毎年5%ずつ上がり続けたとしましょう。10年後の基準価額は9,876円になり、当初の基準価額以下ですが、購入元本の合計額の100万円は約113万円に増えている計算になります。
実際には、ある程度まとまった利益が出た時点で、一部を元本確保型の商品に移すなどの工夫も必要になるでしょうが、それも含めて確定拠出年金は、少額資金で途中での値下がりをあまり気にせずに運用のトレーニングを積める制度といえます。値動きの異なるいくつかの商品を組み合わせ、リスクを分散して運用を始めるといいでしょう。
(FPアソシエイツ アンド コンサルティング 神戸 孝)