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共同通信 『経済ウィークリー』

2012年6月  福田 啓太

貿易、経常収支に注目を

Q.貿易収支の赤字が為替に影響すると聞きましたが、どうしてですか。

A.円高による生産拠点の海外移転や、東日本大震災による輸出停滞、原発停止の影響による天然ガス輸入急増などで、貿易収支が赤字になる月が増えています。しかし、ここ数ヶ月の貿易赤字で、すぐに為替の市場環境に変化が起こるとは考えにくいでしょう。というのも、日本は貿易収支と所得収支を合わせた経常収支は、今のところ黒字が続いているからです。
所得収支は、主に外国から得た利子や配当と、逆に外国に支払った利子・配当との差額をいいます。日本の対外投資額は、外国からの対日投資額を大きく上回っているため、所得収支は恒常的に黒字になっています。
外国への支払は外貨で行われ、受け取るお金は最終的に円に戻されるので、円の方がより多く買われるということになります。経常黒字が続く間は円高になりやすい環境といえます。
しかし、将来的に貿易収支の赤字が所得収支の黒字を上回り経常赤字が続くような状態になれば、円の需要は弱まり円安になることが予想されます。また、そういった状況で輸入物価の上昇などによりインフレになると金利が上昇し、債券価格の下落を引き起こします。このような悪いインフレで景気が悪化すれば、株価も低迷するなど、為替以外の市場にも影響を及ぼす可能性があります。
中長期的な貿易収支、経常収支の動向には注意を払う必要があるでしょう。
(FPアソシエイツ アンド コンサルティング 福田啓太)


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